20.つるつる温泉から日の出山、金毘羅尾根

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★★★ コース NO.20

つるつる温泉から日の出山、金毘羅尾根

/展望の「日の出山」を経て金比羅山を巡る/
1.日の出山  902m
2.麻生山   794m
3.金毘羅山  468m

JR武蔵五日市駅→西東京バス20分→日の出山登山口バス停→45分→顎掛岩→40分→日の出山→50分→麻生山→40分→タルクボノ峰→1時間40分→金比羅山(琴平神社)→50分→JR武蔵五日市駅
(歩行時間/約5時間30分)
登山道グレード/★★ 体力グレード/★★★ 技術力グレード/★★★ 総合コースグレード/★★★

多摩山域の東端に位置する日の出山

顎掛岩

 日の出山は御岳山のついでに通る山といった扱われ方をすることもあるが、なかなかあなどれない山だ。何よりも標高の割に山頂からの展望が素晴らしい。
 JR武蔵五日市駅前からつるつる温泉行きのバスに乗る。午後になると温泉を楽しむ人でいっぱいのこのバスも、早朝の便はほとんど貸し切り状態だ。20分ほどで日の出山登山口バス停に着く。沢を左に見てバスの進行方向に少し進むと、道が二俣(三ツ沢分岐)になっており、日の出山方面を指す道標が立っている。右へ向かえばつるつる温泉だ。左に入り15分程舗装道路を歩くと「日の出山ハイキングコース入り口」がある。
 日本武尊ゆかりの顎掛岩などを過ぎ、しばらくするとT字路状の分岐に出る。道標にある「日の出山 新道」とか「都道 この先から登山口まで舗装されています」などというまぎらわしい誘いは無視して、右にゆるやかに登っている方向に進む。ほどなく左側の谷全体が若い植林でいっぱいの見晴らしのいいところに出ると、再び親切な道標があり、ここは素直に「日の出山」と指示されている方へ階段を上る。階段右手にクロモ岩と呼ばれる小ピークがあり、休憩したくなるが日の出山へはもう少しだ。

日の出山への分岐

 左手にきれいな三角形の麻生山が見える。クロモ岩見晴台を過ぎたところに分岐があり、「御岳山」という表記の上にマジックで「金比羅尾根」と手書きされた道標がある。ここは、今は直進するのだが、後で日の出山から下りてきた時に金比羅尾根に入るところなので、よく覚えておこう。階段状に丸太が置かれたところを登っていくと「三室山・二俣尾駅」への道を右に分け、もうひと頑張りすれば日の出山山頂だ。
 山頂からは大展望が広がる。真西に御岳山と奥の院。日の出山が御岳山から見て日の出の方向にある山だと納得。北には鷹ノ巣山、長沢背稜、本仁田山や川苔山の奥多摩の山々。あずまやからは筑波山、関東平野の中に西部ドームやスカイツリー。東京湾の手前には横浜ランドマークタワー、江ノ島。そして大山から大室山、加入道山までの丹沢の山並み。その手前に馬頭刈尾根。そして剣ヶ峯だけだが富士山が望める。大岳山も大きい。早めの昼食をとりながらゆっくりと展望を楽しもう。なお、山頂から御岳山方向に階段を下りたところに立派なトイレがある。

金比羅尾根を麻生山へ

麻生山山頂

 山頂をあとに、来た道を戻り、先ほどの手書きの「金比羅尾根」の道標のところで右に入る。少し下ると日の出山を巻いて御岳山へ至る道に出る。ここは道標に従って左折。すぐに「上養沢バス停 金比羅尾根」の道標があるのでここを右に入って下りきり、登山道と合流すると上養沢バス停への分岐だ。ここからが金比羅尾根の尾根歩きとなる。道標の「麻生山、金毘羅山、武蔵五日市」方向へ進む。左側の植林が伐採されたところをしばらく行くと、東京都環境局の「多摩の森林再生事業」の看板があり、伐採の理由がわかる。伐採された木が横に積み上げられているのは土壌流出を防ぐためだそうだ。伐採跡に広葉樹が植えられている。豊かな森林が再生することを願いたい。
 伐採地を過ぎ、鬱蒼とした植林帯を進む。左に白岩の滝への道を分けるところが麻生山への分岐となる。ただし道標に麻生山の文字はなく、杉の木の幹に「麻生山」と書かれた板の矢印がついているだけだ。やや急坂を10分足らずで山頂に着く。木の幹に山名板が付けられている。山頂の東側の木々が大規模に伐採され、非常に眺めがいい。ゆっくり休憩したい山頂だ。

金比羅尾根をひたすら下る

琴平神社の盤座

 麻生山山頂からそのまま直進しても金比羅尾根の登山道に出られるが、急勾配の下り坂で道も分かりにくいので、来た道を戻って登山道に出る。
 尾根道に戻ってしばらく行くと「日本山岳耐久レース65km地点」と書かれた道標がある。金比羅尾根は有名なトレランの大会、ハセツネコースの一部でもある。その先の右手に「タルクボノ峰登り口」の札が下がっている。数分も登れば高圧線鉄塔が立つ山頂に出る。鉄塔の脚に山名と680mと書かれた板が付いている。明るく日当たりのよい場所で、鉄塔の脚の間から白岩山方面がよく見える。
 元の道に戻り、左側に「危険立入禁止」の札の掛かる金網が続くと、白岩山へと続くロンデン尾根との分岐に出る。道標には左「幸神(さじかみ)方面」右「金毘羅方面」とあり、右へ進む。ゆるい下りが延々と続く。建設中の林道と登山道がところどころで交差するようになる。右に養沢への道、左に南沢山を経てあじさい山への道を分ける。もう一度右に養沢への道を分けると、間もなく林道を下に見る陸橋を渡る。そこからわずかに進むと、左に踏み跡があり、入っていくと金比羅山のピークに着く。ピークといっても雑木林の木に手書きの山名がくくりつけられているだけで展望はまったくない。藪の中の踏み跡を南にたどると登山道に出られるが、不安なら元に戻って登山道に出よう。
 ほとんど平坦な道を進むと、右「金比羅山」左「武蔵五日市」と書かれた道標がある。右に進むと大岩の磐座(いわくら)を過ぎて琴平神社の裏手に出る。神社の前に「金比羅山468m」と書かれた札が掛かっているが、地形図上の金比羅山は先ほどのところだ。道標は琴平神社のあるところを金比羅山とみなしているようだ。
 神社周辺は金毘羅山公園で、展望のよいあずまやや展望台があり、五日市市街の爽快な眺めが楽しめる。道標に従って神社から下り、中学校、小学校の前を通って檜原街道に出たら武蔵五日市駅はもう少しだ。

この地図は、国土地理院長の承認を得て、同院発行の電子地形図(タイル)を複製したものです。(承認番号 平29情複、第719号)

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