(報告)冬山の医療をわかりやすく講義ーしもやけと凍傷の違いが分かりますかー

日時   2022年11月7日(月)19時〜20時40分

場所   立川市女性総合センターアイム 第3学習室

内容

2022年11月7日(月)に「冬山の医療講座」を開催した。講師は野口いづみ支部長。受講者は25名。

冬山が身体に及ぼす大きな問題は、長時間寒さにさらされることによる低温障害である。低温障害には凍瘡(しもやけ)、凍傷、低体温症の三種類がある。凍瘡(しもやけ)は皮膚の血流が悪くなり赤く腫れた状態で、プラスの気温、つまり日常生活で発症する。凍傷は指先、頬などの末梢の組織が凍って氷の結晶ができた状態。凍傷としもやけ

一人ボクシング

の違いは、凍傷は氷点下で起こり、組織が白く無感覚になる

とのこと。予防法で紹介された「一人ボクシング」は、実地で役立ちそうだ。

 

低体温症は寒さ、風、濡れが原因になって、深部体温が35℃以下に

下がった状態。風速が1m増すごとに体感温度は約1℃下がるし、濡れた衣類は空気の25倍の速さで体温を奪うとのこと。保温に注意し、汗をかかないなど予防に努めることが最善策であるが、症状が現れた場合にはできるだけ早く対処する必要がある。場面に応じた対処の仕方を細かくわかりやすく学ぶことができた。

雪崩事故については、事故者と救助者の両面から、どのように対応すべきかを知ることができた。また積雪期には目的の山域の天候を注視しておくことも安全登山に繋がるとわかった。

自分の身を守るために心得ておくべきことがたくさん盛り込まれた講座で、身がひきしまるようだったという声もあった。冬山=雪山ではない。雪山には行かないと決めている初級登山者にも是非学んでほしい内容だった。      (文・写真/村岡庸こ)

凍傷被害の説明

高齢者は低体温症になりやすい

雪崩埋没者への対応チャート

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