( 黒檜山山頂から上州武尊、谷川方面を望む)
2月12日(月・振休)に中級登山教室第3回プレスクールで、赤城山の大沼の東の黒檜山から駒ケ岳を縦走した。講師は中村(正)氏、野口(い)氏、近藤氏、川瀬氏の4名、講習生14名(小澤、中島、山根、佐々木、高岡、皆川、西村、大井、宮田、橋本、岩本、祢津、中山、内田)の計18名が参加した。黒檜山登山口から山頂まで標高差で500m未満だが、距離が短く、急な登り下りが多い。
10時前に、大沼(おの)の南端に面したあかぎ広場(大洞)にマイカーや前橋駅から1時間バスに揺られて集合したメンバーが集まった。雲一つない快晴の青空の下、北に黒檜山に至る稜線が山頂まで伸びているのが望めた。10:20、出発し、大沼沿いの車道を30分ほど歩くと黒檜山登山口(1368m)に着いた。ここでアイゼンを装着する。靴底に雪がついていないかを確認し、雪崩が起きる危険を考慮し斜面に背を向けずに装着するよう指示があった。
登り始めるとすぐに急登となり、受講生に疲れが出始めた
ころに檄が飛んだ。眼下に見える大沼が次第に小さくなり、ぐんぐんと高度を上げていく。
11:35、一休みすると、背後に、白く凍った大沼の湖面の向こうに地蔵岳が大きかった。
稜線に出て左に行くと黒檜山(1828m)の山頂だった。
さらに展望地まで進み、昼食を取る。昼食後、山座同定。上州武尊山が真正面に白く立派にそびえていた。その左に、浅間山、谷川岳、右に日光、皇海山…と360度の素晴らしい雪山の並ぶ展望を目に焼き付けた(トップ写真)。黒檜山山頂へ戻り集合写真を撮って、駒ヶ岳へ向かう。南正面に駒ケ岳がどっしりと鎮座していた。急な斜面の下りでは横向きになり、エッジを利かせながら下る。指先が冷たい時は腕を思い切り振り血流を良くすることなども歩きながら教えてもらう。
大ダルミの前後で勾配がゆるみ広々とした気持ちの良い尾根を市街地を望みながら歩く。雪の斜面を転がる小さな雪玉、真っ白な斜面に木々が落とす幻想的な黒い影、エビの尻尾のように枝に張り付く氷など、冬山ならではのシーンを楽しんだ。一登りすると、14:00、駒ヶ岳(1685m)山頂だった。手すりのある急な階段を慎重に下り、あかぎ広場に帰着。足がそろっていたのか、バス組は予定より1本早い15:45のバスに乗れた。素晴らしい展望と多くの学び。充実した一日だった。
(文・写真/祢津尚美、野口いづみ)