【日時】2024年7月15日(月)海の日
【天候】曇り
【参加者】11名 (受講生6名・オブザーバー2名・講師3名)
A班 班L小澤(拓)、中島、祢津、中原(ob)、近藤(講師)
B班 班L浅野、中山、山下、村岡(ob)、中村(正)(講師)、野口(講師)
【行程】
7:00 武蔵五日市駅集合=7:10~40=笹平バス停→7:50嫁取坂入口手前入渓→
11:50 ウルシガヤ沢合流点→12:30小坂志川本流F1(滝左側クライミング、滝登り)→
14:45 林道→笹平=16:07~30=十里木→秋川渓谷瀬音の湯ー
18:39~55=武蔵五日市駅にて現地解散(一部は直帰)
【記録】
今日は第3回中級登山教室での初の沢登り。小坂志川中流は標高差が少なく、ナメが多く、代表的な初心者沢登りコース。「ウオーターウオーキング1」でも一番簡単なコースの一つとして紹介されている。武蔵五日市駅でバスに乗り、笹平バス停で下車する。薄曇りの中、早速、地図とコンパスを取り出す。沢音が聞こえる中、小坂志川を目指して地図読み。どちらに進むかを問われる。ルーファイできた者、間違えていた者、コンパスの使い方に自信がなく隣の方をチラ見していた者、それぞれだったのでは。
嫁取坂登山口のそば、入渓ポイントの上の林道で沢靴、スパッツ、ハーネス+ギア類、手袋、ヘルメットなど沢装備を装着する。A班とB班に分かれて、林道わきの踏跡を下って入渓する。いよいよ沢歩き開始。水量は多くなく、ひざ下までのウォーターウォーキング。
沢
の中、どこを歩いたらよいのか、見定めながら上流へ進む。登山道をたどる山行とは違い、足を置く場所を探す。深みで行く手を妨げられない様と、ルートチョイスする。実に面白い。先頭の人は、時々大きな蜘蛛の巣が顔にかかる。それを払いのける様子はまるで音楽隊を率いる指揮者のように手を振っていた。私の頭の中は「インディージョーンズ」の曲が流れっぱなし。流木を跨ぎ、護岸を“へつる”。川の出会いでは本流支流の区別、地形用語ゴルジュ、チムニー、へつりなど新たな知識を得られ、知的欲求に渇望していた脳みそも喜んだ。
ウルシガヤ沢を左に分けると水量が少なく、沢はワイルドな様相をしめしてきた。前方に高さ3mほどの滝が白く見えた。F1だ。滝の前には深そうな釜があり、暑ければ泳ぎたいところだ。講師がサクっと滝上に上りロープを準備。エイトノットでロープをハーネスにつなげ、全員が滝の左側を攀じ登る。希望者三名が滝の中をシャワークライミング。顔に瀧水が降りかかり続く。目が開けられない。手足を置く場所が水で隠れ手探り足探りで引っ掛かりを捜す。何とか滝を乗り越えられ、これぞ沢登りの醍醐味とニヤニヤしてしまう。暑い夏、高山もよいがこれからは沢登りも極めてみたい心持ちだった。
沢の中で、沢蟹、ガマガエル、トンボ、それにニホンカモシカに会い、イワタバコの群生地もあった。下りではニホンカモシカが川の中にいて、びっくり。沢は生き物が豊かな場所であることもわかった。ウルシガヤ沢合流点前で林道に上がり、沢靴をアプローチシューズに履き替えて、笹平バス停を目指す。帰路、瀬音の湯につかりサッパリした者、駅に向かう者それぞれだった。多摩支部は沢登りするのに恵まれている環境にあり、もっと沢に接する機会が多いと嬉しく思う。
(文/小沢拓、写真/受講生一同)