報告)中級登山教室 硫黄岳(八ヶ岳) ー1年目の締めくくり― 中島N

【日時】2025年3月1日(土)〜2日(日)

【天候】1日目/晴れ、2日目/曇り・霧

【参加者】11名/講師:中村(正)、野口、スタッフ:中原、受講生:L中山、SL山本、浅野、小澤、高岡、中島、祢津、山下

【行程】1日目/9:20茅野駅(バス)=9:56〜10:20美濃戸口→11:40赤岳山荘→13:05堰堤広場→14:35〜15:00赤岳鉱泉→15:40〜16:05中山展望台→16:30赤岳鉱泉(泊)

2日目/7:30赤岳鉱泉→9:50赤岩の頭→10:15〜10:30硫黄岳山頂→10:50赤岩の頭→12:00〜13:00赤岳鉱泉→13:55堰堤広場→14:50赤岳山荘→15:50〜16:30美濃戸口(タクシー)=17:00茅野駅解散

【記録】

◇1日目

高気圧に覆われ概ね晴れとの予報の中、9:10茅野駅集合、バスで美濃戸口まで行く。車内から見る八ヶ岳の色は「黒い」。日差しは強く、気温も高い。目的は「積雪期の歩行強化」で不安が・・・。美濃戸口を予定より10分早く出発する。10分ほど歩いたところでチェーンスパイク(軽アイゼン)を装着。車で固められたアイスバーンもこれなら安心だ。11:40赤岳山荘にて休憩。目の前には、八ヶ岳ブルーを背に赤岳がそびえ立っている。堰堤の手前で一休み。堰堤を越えて、やっと山道に入る。

雪解け水が流れ込む北沢沿いを、沢を数回渡りながらひたすら歩いていく。小屋に近づいて目に入ったのはソーダ色した氷壁アイスキャンディだった。赤岳鉱泉でデポし、中山展望台へ。下ってくる人の中には半袖姿の男性もいて、今日の暑さを物語っていた。

40分ほどで中山峠に到着する。眼前に阿弥陀岳、赤岳、大同心・・・。スイスに居るような気分で、皆、シャッターを切る。25分ほどで名残惜しみながら、赤岳鉱泉に帰る。この日は200人ほどの宿泊客がいるという。ステーキの夕食後、星空を楽しんだり、談笑したり。食堂で30分程度、野口支部長のお知り合いの師田医師による「登山と認知症」の講義もあった。21時消灯、就寝。

◇2日目

6時30分朝食。アイゼンを装着し準備を整え、7時30分前に出発。どんよりした曇り空。歩き始めは樹林の中で風もなく、空気はあたたかい。1時間半ほど歩いて樹林帯を抜けると風が吹き付け、雪の急登になる。足元に神経を使い、足先を雪に食い込ませるようにして登る。先頭の何名かは、数メートル離れた人が滑落して四つん這いになっている姿を見たという。

赤岩の頭の手前からは視界は真っ白で、体もよろけるくらいの風を浴びる。

岩やハイマツ、道標に付いた霧氷が同じ方向に伸びて「エビの尻尾」になっている。

強風に顔を背けながらひたすら進んでいくと、三角点そして山頂標識に到着。風速は20m/s前後だろうか。幸い、気温が高かったせいで、指先が凍るとか痛い感覚はなかった。集合写真を撮ったあと慎重に下り始める。行きに見た雪庇を下から見上げて確認。樹林に入って風がなくなり、一安心して休憩を1回取る。

 

正午に赤岳鉱泉に戻った。ラーメンやカレーを注文する人、持参したものを食べる人、それぞれの顔に達成感とホッとした表情が見える。でも、まだ終わりじゃない。気を引き締め13時に下山開始。足の疲労からかつまずき、チェーンスパイクが吹っ飛ぶというハプニングもあり、あらためてみんなの足取りも慎重になった。1時間ほどで堰堤広場に着く。タクシーの迎え時間を1時間早める電話を入れる。16時に美濃戸口に到着。初日から靴擦れを抱えた受講生が2名いたが、2日間、よく頑張った。また、視界が不鮮明な中の先頭歩きは判断力や注意力が要求され難しさが増すと思うが、リーダーはよくやったと思う。中級登山教室を始めて1年。皆の成長を感じるとともに、チームワークが高まったと思う。後期に向けて、気持ち新たに頑張って進んでいきたい。

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