報告)中級登山教室 黒斑山・蛇骨岳―樹氷とダイアモンドダストの世界に迎えられて― 中山S

◇1日目◇強い冬型の気圧配置と寒気接近予報が出ていたが、10:30までに全員集合する。強風と寒さの中、準備を整えるが今日予定されていた水の塔は難しいと考え、とりあえず高峰温泉を目指すことにする。断続的な雪と強風でルートミスしたこともあり、スキー場の休憩所で昼食をとり、戻ることにした。帰りの駐車場まで寒さが厳しく、長く感じられ、想像以上に指先が冷えた。良い冬山体験になった。

13:45駐車場を出発し、スーパー鶴屋で、鍋の具やアルコ―ルなどを買い込んだ。ここの干しレモンは人気とのこと。下界は嘘のように天気が良かった。夜は鍋を囲み、うどんで〆め、お酒も会話もすすんだ。天気予報を鑑みて、翌日は出発を1時間遅らせることにした。

◇2日目◇ 各自朝食を済ませ、宿を出発。車窓から黒斑山が綺麗に見えた。8:45高峰ビジターセンター着、私たちで駐車場はほぼ満車となる。意外と天気が良く、青空だが雲の動きが速く、風が強い様子。稜線の風速が気になる。講師から説明を受け、車坂峠(1973m)を出発。

樹林の中を進む。車坂山を越えて急な下りを降りる。再び登りになる。槍の鞘手前の樹林帯は、白く凍った樹氷の世界だった。

 

12:00、槍の鞘着。白い縦じま模様の浅間山がどっしりと眼の前に広がり、テンションが上がる。左前方にトーマの頭に白い斜面がせりあがっているのが見えた。左前方にトーマの頭に白い斜面がせりあがっているのが見えた。ここから道は北東に方向を変え、外輪山沿いに進む。中コースの分岐まで下ってからトーマの頭への上りになる。右の谷側を踏み抜かないよう足やストックの置き場に注意して斜面を登る。トーマの頭で中原さんからブドウ糖の配給にさすがと感心。

樹林の尾根道を進み、12:30黒斑山山頂着(2404m)、お昼休憩。浅間山には時々雲がかかったが、シャッターチャンスを待って美しい姿を収めることが出来た。蛇骨岳への稜線はよく見えたが、強風のようで雪煙が舞い上がっていた。予定より30分程度遅れていたが、蛇骨岳へ縦走することになる。今一度気を引き締め、重くなりかかった腰を上げる。稜線の風は、通過するころは静かになっていた。しかし、ルートは樹林帯で、枝が出ていたり、踏み抜き箇所がいくつかあったので集中を切らさずに進んだ。

13:25蛇骨岳登頂(2366m)。佐久平方面の視界が良い。浅間山の山頂部から白い噴煙が上がっていた。

帰路、蛇骨岳から黒斑山の稜線では、空から輝く小さな粒が舞った。ダイヤモンドダストだ。中コース分岐から中コースに入る。途中、雪面に大小の雪玉を蹴りだして、雪玉が斜面をころころと転がりおちる様や雪面に描く条痕をしばし眺めたりして、のんびり下った。予報が悪く、実施に不安もあったが、さまざまな気象の体験も勉強になるとのこと。大きく見守られながら山を学べる環境にいることを改めて実感し、幸せに思った。これからも1つ1つ貴重な体験をしながら仲間と共に山を学んで行きたい。

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