報告)新緑の玉川上水周辺の自然観察会及び立川ウド農家と古民家訪問

 日時

令和4年5月10日(火)

 天候 

 参加者

自然保護委員会・野火止保全林の会メンバー11名(岡、岡田、小河、河野、菅野、高砂、中原、東、村上、守屋、吉田)

 行程

西武拝島線・モノレール玉川上水駅集合9;30→玉川上水の遊歩道→9:45→小平監視所→10;00→立川ウド農家訪問→20分→立川古民家園→5分→川越道緑地公園(昼食・休憩)→10分→玉川上水の遊歩道(西中島橋)→10分→野火止保全林内での植物観察→10分→都立薬用植物園の植物観察→5分→西武拝島線東大和市駅(解散)15:00

 記録

玉川上水駅(南口)の広場に集まったのは11名で、ウド農家での待ち合わせ時刻に迫っていたので、ミーテングもそこそこにすぐに出発する。

途中、白い花が咲き始めたハリエンジュ(ニセアカシア)やエゴノキを眺めながら小平監視所先の雑木林(個人の屋敷林)に急ぐ。

軽トラックで駆け付けたウド農家の若主人から、立川ウドの地下室(むろ)栽培の話と注意事項を聞き、早速、2班に分けて約10メートル下の地下へ降りる。

5~6人でいっぱいになる真っ暗な地下室には長さ1メートルほどのウドが300本ほど植えてある。酸欠を未然に防ぐため大きなローソクが赤々と灯っている。ウドはいつでも出荷できる食べごろのものである。初めて見るこの光景は異次元の世界のようだ。

地下室栽培のメリットは、安定した温度(年平均18℃)で年間10か月ほど栽培できるので効率が良いことだそうであった。

大変貴重な体験をさせてもらったことに深く感謝を申し上げ、次の川越道緑地古民家園へ向かった。

砂川の昔を偲ばせる、懐かしい藁葺屋根の旧小林家住宅が一般に公開してある。川越道と言っても国道254号の川越街道ではなく、玉川上水を越えたところにある緑地(武蔵野段丘と立川段丘の境目の約5ヘクタールほどの緑地)である。その中には旧砂川村の小林家の母屋、土蔵、作業場、村祭りで使った大幟を展示してある。母屋には明治・大正・昭和初期の懐かしい農機具や石臼、機織り機などが所狭しと展示してある。

囲炉裏があって、雑木が燃やされていた。この煙が母屋の保全に一番良いと係員から聞く。

昼食・休憩をした後、緑地の中で閉鎖花をつけたタチツボスミレや巨木のヤマザクラ、カラタネオガタマの花などを観察し、次の目的地へ向かった。

UR立川幸町団地の中を通らせてもらい、再び玉川上水に出て西中島橋を渡り、こもれびの足湯(小平・村山・大和衛生組合運営)を経て、我々のフィールドである野火止保全林に入った。

ここからは河野さん、岡田さんの案内で林内の動植物の観察を行った。野鳥ではコナラの幹に穴が開いてアオゲラの巣があり、話では夕方になると戻ってきて、ひとしきり「キョッキョッ」と鳴きながら上空を飛びまわり、巣穴に入っていくのだとか。オナガが林縁でウグイスカグラの実を啄んでおり、アオスジアゲハが高く舞い、ダイミョウセセリも見られた。エゴノキ、ガマズミ、コゴメウツギ、スイカズラの木々が白い花を咲かせ、植物ではキンラン・ギンラン、ササバギンラン、オオアマナ、ハンショウズル、セリバヒエンソウ、フタリシズカ、キツネアザミ、ブタナ、ニワゼキショウ等々枚挙に暇がないほど観察した。

予定では、ここで一旦終了して、あとは希望者のみで赤レンガの遊歩道を通って都立薬用植物園へ行くことになっていたが、大方が最後の訪問地へ行くことになった。

都立薬用植物園では、まず、温室へ入り黄色の小花がびっしり寄せ集まったムユウジュ(お釈迦様がうまれた所に咲いていた花という)とブーゲンビリヤなど色鮮やかな熱帯の花々を観察し、次に雑木林エリアの中ほどのヒトツバタゴ(なんじゃもんじゃ)と奥にあるブナ・イヌブナを観察した。最後は本植物園の目玉と言える柵内にある4種類ほどのケシの花(栽培禁止)をじっくり観察し、長い一日の植物観察会及びウド農家訪問・古民家訪問を終了した。

(記録/守屋 ・ 写真/守屋 高砂 岡田)

ニセアカシアやエゴノキを眺めながら

室(むろ)の中は壁も地面も湿っぽい

酸欠を防ぐためにロウソクが

 

 

 

 

 

 

野火止保全林 ハンショウズル

野火止保全林 ササバギンラン

 

 

 

 

 

 

 

 

野火止保全林
アオゲラの巣を見つける

薬用植物園 ヒトツバタゴ
(なんじゃもんじゃ)

薬用植物園 キンラン

 

 

 

 

 

 

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