自然保護委員会のお楽しみ会で「春のチョウの観察会」を開催したので報告いたします。
実施日
2023年5月25日(木)
天 候
曇りのち晴れ
場 所
裏高尾・木下沢と日影林道
参加者 計9名
小河、岡田、河野、菅野、廣田、村上、吉田(博)、小口(午後のみ)石塚
記 録
木下沢林道は、チョウの食草や食樹が多く、梅林前や高尾の森作業場の周辺には草原があり、その間は渓流沿いの林道があって、めずらしい種類も含め、草原性と山地性の多種のチョウが春から秋まで、多数見られる。山地性のアゲハチョウ類のほかに、タテハチョウ類も多く、チョウの良い観察地になっている
観察できたチョウ
①A区間(バス停大下から木下沢梅林の前まで)
アオスジアゲハ2頭、クロアゲハ1、オナガアゲハ3、ジャコウアゲハ2、
カラスアゲハ3、モンシロチョウ3、キタキチョウ1、モンキチョウ1、
テングチョウ7、アサギマダラ1、アカボシゴマダラ1、ルリシジミ1、
ダイミョウセセリ1、計12種、27頭
②B区間(木下沢林道入口のゲートから高尾の森作業場入り口ゲートまで)
モンキアゲハ1、カラスアゲハ1、テングチョウ4、コミスジ3、
計4種、9頭
③C区間(木下沢林道、高尾の森作業場入口ゲートから高尾の森作業場前の広場まで)
オナガアゲハ2、カラスアゲハ2、テングチョウ2、コミスジ2、ミスジチョウ1、ダイミョウセセリ1、6種10頭
④D区間(木下沢梅林への入り口バス通りから日影林道を日影キャンプ場まで)
オナガアゲハ4、ジャコウアゲハ4、計2種、8頭
以上、全区間を通して見られたチョウは、16種類、54頭でした。
最も種類も頭数も多かったのはA区間で、ここでは、ウツギの花に吸蜜するアオスジアゲハとスイカズラの花で吸蜜するジャコウアゲハがしっかりと見られて、参加者は写真を撮るここができた。特に、大下でバスを降りてすぐに、小仏川のそばのウツギの花で吸蜜するアオスジアゲハをじっくりと観察することができたのはラッキーでした。
山間部で見られるオナガアゲハは渓流沿いに多い食樹のコクサギが生えている樹間で飛んでいることが多く、明るく開けたところで花に吸蜜するのはあまり見られないが、D区間では、キャンプ場入口にあったスイカズラの花に多数来ていたのが観察できた。遠くから見るとオナガアゲハとジャコウアゲハの区別が難しいが、写真に撮ってよく見ると、後翅にある赤い紋などで分かる。
クロアゲハ、カラスアゲハも速く飛んでいるときには区別するのが難しいし、すぐに飛んで行ってしまうので、観察会参加者にはしっかりと見てもらうことができなかった。モンキアゲハ、アサギマダラは飛んでいるのを見るとすぐにわかるが、今回目撃できたのは一瞬であったので、ほとんどの人は見ることができなかった。
A区間では、羽化して間がないテングチョウが多数飛んでいて日向の土の道の上に翅を広げてとまり、吸水していたので、多くの参加者がよく観察することができた。
この時期に梅林前や高尾の森作業場あたりで見られるウスバシロチョウが見られなかったのは、残念でした。21日の下見のときは見られました。
また、最もよく見られる種類のアゲハチョウ(ナミアゲハ)は1頭も見られなかったが、これは山よりも草原や平地、市街地でよく見られる。
(文:石塚、写真:石塚、廣田)