報告)安全対策委員会「縦走中におけるロープ使用法講習会」

10月29日奥多摩愛宕山にて安全対策委員会主催のロープワーク講習会が開かれた。受講者は22名で5班に分けられ、川瀬委員長がメインの講師となり、別に4人の講師が各班につきサポートするという手厚い指導体制だった。
最初は全員でソウンスリングを利用した簡易ハーネスの作成。ロープ結束の基礎であるエイトノット、ガースヒッチ、ムンターヒッチの結び方を実践した。次に川瀬講師による悪路の通過法のデモンストレーション。リーダーがどのようにロープ、スリング、カラビナを配置して悪路の安全を図るか、どの場所でどのロープ結束が使われるのかがよく理解できた。
続いて登山中にケガ人がでた場合の搬送法であるドラッグ法、吊り上げ法、ヒューマンチェーン法、スリング利用による背負い法が伝授され、受講者は班ごとに実践を試みた。レインウェアを利用したケガ人の背負い法、ストックで松葉杖を作る方法がデモンストレーションされた。また登山中に滑落者が出た場合を想定し、堅牢な立ち木をロープの支点にとりガースヒッチやエイトノットを駆使して滑落者へアプローチする方法を学んだ。実践では班ごとになり、各々が愛宕山の木々と斜面を利用して行ったが、木や草に阻まれてロープを滑落者にまで届かせるのに苦戦している様子が散見された。
最後はムンターヒッチでの懸垂下降の実践。懸垂下降は初体験という受講者が多く、今回は安全な緩斜面での体験となった。とても楽しそうであった。講習後、受講者からは「勉強になった」「もっとやりたい」との声が聞かれた。                 (文/吉川三鈴、写真/村岡庸こ)

 

簡易ハーネスの作り方を学ぶ

悪場での支点作りのイメージ

 

ヒューマンチェーン搬送法

レインウエアを利用した搬送法

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