報告)常念岳から蝶ヶ岳へ 登山技術講習・積雪期・第5回

日時

2022年4月29日(金)~5月1日(日)

天候

1日目/曇りのち雨 2日目/快晴 3日目/霧のち雪

参加者

8名/L佐藤、SL/酒井、清水、齊藤、富永、植草、元木、山本

行程

1日目 5:00一ノ沢登山口→7:30笠原沢手前標高1,840m地点でアイゼン装着→9:40一ノ沢

標高2,100m地点→11:10常念乗越(標高2458m)→11:15常念小屋(泊)

2日目 7:00常念小屋→8:55~9:20常念岳→15:05~15:10蝶槍→16:10~16:20蝶ヶ岳

→16:30蝶ヶ岳ヒュッテ(泊)

3日目 6:30蝶ヶ岳ヒュッテ→6:40妖精の池→7:25長塀山→10:20~10:40徳澤園→11:40明神

→12:15小梨平→昼食・入浴→14:15 解散

記録

直前に気象担当から「好天を望めるのは2日目のみ」との情報があり、2日目の晴天に期待し山行は決行。前夜、夜行バス集合場所に全員揃い出発した。

〈1日目〉

登山口4時30分到着。準備をしていると白々と明るくなるが、霧がかかり天候は期待できそうにない。登山口の山桜に見送られ予定時刻にスタートした。2018年に断念した烏帽子沢の手前の沢を今回は渡渉することが出来た。1,830m付近でアイゼンを装着。笠原沢付近は視界も有り、足場を確認しながらスノーブリッジの上を右岸に渡る。その後、踏み跡不明になるも夏道近くの左岸にルートを変え最終水場付近へ。見えて来るはずの常念乗越の稜線は視界不良で不明瞭、残り標高差300mの直登の雪渓は、傾斜がきつく、ルート旗を頼りに一歩一歩とアイゼンを効かせての長い試練の登りであった。稜線間際、誘導道に導かれ、常念乗越に到着。視線の先に赤い屋根の常念小屋。6時間強の辛い登りは、安堵と稜線上の景色で吹き飛んだ。雲行き怪しく横通岳の登頂は断念。小屋で昼食中、雨が降り出し次第に豪雨に。小屋は混み合うことなく、余裕の寝床を確保。昨夜の寝不足を解消出来る程、深い眠りに就いた。

〈2日目〉

朝方から強風。次第に風が弱まる予報に出発を1時間遅らせた。小屋から見上げる常念岳は、いきなりの急傾斜。ゆっくり登る度に、槍・穂高の稜線、眼下に雲海が迫り素晴らしい。昨夜の降雪で1枚雪をまとった山々の姿に息を呑み、標高が上がる度に歓声を上げてしまう。2時間弱かけて登った山頂は、祠が有り狭い。貸切りで写真撮影、絶景を堪能していると雷鳥に出会えた。常念岳からは花崗岩の岩場を下る。一息付ける所で休憩するも次から次へと緊張を強いられる。岩場が一段落すると、その先は積雪の樹林帯。気温の上昇に登山道は腐った雪状態、ツボの踏み抜きに注意しながら歩く。途中、雪庇近くの急登りや急下り。トラバースも気が抜けない。蝶槍まで予想以上に時間を費やした。蝶ヶ岳の先に徳本峠に続く大滝山が大きく見える。蝶槍に登頂する頃、雲が上がり風も強まる。ずっと見えている北アルプス連峰の姿に励まされ、蝶ヶ岳に登頂。賑わう蝶ヶ岳ヒュッテで2日目の宿泊となった。

〈3日目〉

横尾経由の下山予定は、悪天候の為、長塀尾根下山に変更した。ヒュッテからは強風で小雪が顔をたたきつける。妖精の池まで下ると風も収まるが、長塀尾根は長く眺望もない中を慎重に下る。徳澤園手前で雨が降り出した。やがて本降りの雨となり、傘をさし小梨平へ向う。昼食・入浴を済ませ、翌日六百山山行のメンバーと別れ、帰京した。

5月の積雪期山行は毎年天候に一喜一憂する。真冬装備・雨対策で臨んだが、2日目の縦走が印象深い山行となった。また是非、残雪期の山にトライしたいと思った。(文/齊藤、写真/佐藤、山本、酒井)

(写真をクリックすると拡大表示されます。)

一ノ沢の雪渓

常念岳山頂

 

 

 

 

 

 

前穂~槍を背に

蝶槍を正面にランチ

 

 

 

 

 

 

雪庇を越えて

 

蝶ヶ岳山頂

 

 

 

 

 

妖精の池

 

 

 

 

 

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